●「妄想古文」三宅香帆 [読書レポート]
「妄想古文 (萌えすぎて絶対忘れない!)」三宅香帆
推しカップリングで楽しむ、名作古文の世界
読了日:2022.12.30
分 類:一般書
ページ:252P
価 格:1420円
発行日:2022年10月発行
出版社:14歳の世渡り術(河出書房新社)
評 定:★★★
●作品データ●
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テーマ : 古文
語り口 : 一人称(私)
ジャンル: 一般書
対 象 : 学生~一般向け
雰囲気 : 楽しんでほしい
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【100字紹介】
分かりづらい古文も、その裏にある人間関係を知ると、 愛すべきものだと思えてくる…。清少納言×定子様の思い出が詰まった枕草子、 百合もBLもありの源氏物語から二次創作の物語まで、「推せる」古文を見つけよう!
表紙イラストから、素敵な萌えを予感させてくれます。
ええ、ちょっと本屋さんのレジに行くのも、図書館のカウンターに行くのも
どきどきしちゃうくらいで。
どれだけ夢見る少女が、ヤバイ内容で書いているのか、
期待感と不安感ないまぜで読んでみました。
半分、怖いもの見たさです。
内容は、砕いてくれていますがちゃんと古文で習ったお話が
背景や解説とともに紹介されていました。その辺りは大丈夫。
古文のとっつきにくさは、やはり時代が違えば常識が違う、
感覚が違う、前提知識も違う、などなどの様々な違いにより、
内容をそのまま直訳して意味が分かるわけではない、というところだと思うのです。
それを、現代でも通じるところまで引き寄せて、というか、
そういう通じるところをうまくピックアップしつつ、
背景などの解説までも加えることで、どれだけ今に通じることが書かれているのかを
多くのエピソードで、作者なりの「萌え」ポイント解説付きで
どんどん紹介していく、それによって、
「あれ?何だ、古文の中身って、今のラノベやアニメ、ドラマと
同じ感覚なんじゃないの?」
を感じさせて、「古文沼」へご招待するという作品です。
観点が面白いですし、ああ、思った以上に古文って、
今と根っこは同じなんだなあ、というか人って変わらないね、
1000年くらいじゃ、というところでしょうか。
ちなみに菜の花は理系ですが、古文も比較的得意な方で、
高校生時代に授業で習う色々な古文の原文を読み漁っていました。
確かに、そのときにも「古文も今の小説も変わらない」という感覚はありましたが、
本書を読んでいるとむしろ
「教科書の現代文よりも全然、ラノベやアニメ寄りだな、古文」
という気持ちになりましたね…。解説がしっかりしているとより、実感できました。
というか、おいしいとこどりですよ、本書。
古文苦手!な学生さんには、手に取ってみてほしい
(そして苦手意識を払しょくしてほしい)一冊です。
---------------
文章・展開 :★★★★
簡 潔 性 :★★★★
学 術 性 :★★★★
独 自 性 :★★★★
読 後 感 :★★★
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推しカップリングで楽しむ、名作古文の世界
(萌えすぎて)絶対忘れない! 妄想古文 (14歳の世渡り術)
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2022/10/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
読了日:2022.12.30
分 類:一般書
ページ:252P
価 格:1420円
発行日:2022年10月発行
出版社:14歳の世渡り術(河出書房新社)
評 定:★★★
●作品データ●
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テーマ : 古文
語り口 : 一人称(私)
ジャンル: 一般書
対 象 : 学生~一般向け
雰囲気 : 楽しんでほしい
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【100字紹介】
分かりづらい古文も、その裏にある人間関係を知ると、 愛すべきものだと思えてくる…。清少納言×定子様の思い出が詰まった枕草子、 百合もBLもありの源氏物語から二次創作の物語まで、「推せる」古文を見つけよう!
表紙イラストから、素敵な萌えを予感させてくれます。
ええ、ちょっと本屋さんのレジに行くのも、図書館のカウンターに行くのも
どきどきしちゃうくらいで。
どれだけ夢見る少女が、ヤバイ内容で書いているのか、
期待感と不安感ないまぜで読んでみました。
半分、怖いもの見たさです。
内容は、砕いてくれていますがちゃんと古文で習ったお話が
背景や解説とともに紹介されていました。その辺りは大丈夫。
古文のとっつきにくさは、やはり時代が違えば常識が違う、
感覚が違う、前提知識も違う、などなどの様々な違いにより、
内容をそのまま直訳して意味が分かるわけではない、というところだと思うのです。
それを、現代でも通じるところまで引き寄せて、というか、
そういう通じるところをうまくピックアップしつつ、
背景などの解説までも加えることで、どれだけ今に通じることが書かれているのかを
多くのエピソードで、作者なりの「萌え」ポイント解説付きで
どんどん紹介していく、それによって、
「あれ?何だ、古文の中身って、今のラノベやアニメ、ドラマと
同じ感覚なんじゃないの?」
を感じさせて、「古文沼」へご招待するという作品です。
観点が面白いですし、ああ、思った以上に古文って、
今と根っこは同じなんだなあ、というか人って変わらないね、
1000年くらいじゃ、というところでしょうか。
ちなみに菜の花は理系ですが、古文も比較的得意な方で、
高校生時代に授業で習う色々な古文の原文を読み漁っていました。
確かに、そのときにも「古文も今の小説も変わらない」という感覚はありましたが、
本書を読んでいるとむしろ
「教科書の現代文よりも全然、ラノベやアニメ寄りだな、古文」
という気持ちになりましたね…。解説がしっかりしているとより、実感できました。
というか、おいしいとこどりですよ、本書。
古文苦手!な学生さんには、手に取ってみてほしい
(そして苦手意識を払しょくしてほしい)一冊です。
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文章・展開 :★★★★
簡 潔 性 :★★★★
学 術 性 :★★★★
独 自 性 :★★★★
読 後 感 :★★★
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