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●「平安ガールフレンズ」酒井 順子 [読書レポート]

「平安ガールフレンズ」酒井 順子
5人の平安の女流文学人の、人となりを紹介


平安ガールフレンズ (角川文庫)

平安ガールフレンズ (角川文庫)

  • 作者: 酒井 順子
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2021/12/21
  • メディア: Kindle版


読了日:2023.5.1
分 類:一般書
ページ:203P
価 格:1500円
発行日:2019年5月発行
出版社:角川書店
初 出:「短歌」(角川文化振興財団)連載「平安の女友達」(2016年11月号~2018年11月号)を加筆修正
評 定:★★★


●作品データ●
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テーマ : 平安時代の5名の女流文筆家
語り口 : 一人称(私)
ジャンル: エッセイ
対 象 : 一般向け
雰囲気 : ポップ
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【100字紹介】
雑誌「短歌」に連載されたコラムを加筆修正・単行本化。 みんなが知っている有名女流文化人、清少納言・紫式部・藤原道綱母・菅原孝標女・ 和泉式部を取り上げ、友人的な感覚をもってその人となりを紹介するエッセイ。


最近、平安女流文化人を現代人と同じような感覚でとらえなおして、
身近に感じようぜ!的な本をよく読んでいる気がします。
大河ドラマの影響でそういう本が増えているのか、
それともそういう本を「おすすめ」として露出して図書館が見せてくるせいなのかは分かりませんが。
後者の可能性もそこそこありそうな、公共図書館ではつい「もう1冊いかがですか?」の展示本を
借りてしまう菜の花なのです。(レジ前のガムは買わないのに。)

というわけで、半年くらい前に読んだ「(萌えすぎて)絶対忘れない! 妄想古文」と
何となく似たような感じ。あちらは作品の方を中心にし、こちらは著者中心ですが。
でも似たようなことを読んだ気がしてならないです。
清少納言、今でいうところのトップブロガーとかユーチューバーとか、
そんなイメージで良さそうですね。しかし、ホントにこういう人、いそうだなあ…という
「完璧」じゃない、良いところも悪いところも併せ持つ人、というのが、
こんなに見えてしまうというのは凄いです。
この時代の人たち、特に女性は本名すら伝わっていないくらい、
詳細な記録が残らない人たちなのに、物凄く「いそうな」人像が描き出されてしまう…、
それくらいのものを彼女たちは書き残したのだというのが既に物凄く偉大ですね。
今のSNSのトップクリエイターが、1000年後に中身とともに伝わることはなさそうですもの。
紙という保存媒体が偉大なのか、彼女たちの才能が突出しているのか。

しかし、何だかんだでこんなに色んなものを書き残したのに、
必ずしも報われたり、幸せな生涯を送っているわけでもないというところが
物凄く現実を突きつけられます。

そういうところが面白いなあ、と思いながら拝読しました。
あんまり本作自身の感想ではないですね…。

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文章・展開 :★★★
簡 潔 性 :★★★
学 術 性 :★★★
独 自 性 :★★★★
読 後 感 :★★★
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