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●「狼と香辛料 V」支倉 凍砂 [読書レポート]

「狼と香辛料 V」支倉 凍砂
行商人ロレンスと賢狼ホロの駆引と商売の旅


狼と香辛料〈5〉 (電撃文庫)

狼と香辛料〈5〉 (電撃文庫)

  • 作者: 支倉 凍砂
  • 出版社/メーカー: メディアワークス
  • 発売日: 2007/08
  • メディア: 文庫


読了日:2013.11.02
分 類:ライトノベル
ページ:355P
価 格:590円
発行日:2007年8月発行
出版社:アスキー・メディアワークス(電撃文庫)
評 定:★★★


●作品データ●
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主人公 : ロレンス
語り口 : 3人称
ジャンル : ライトノベル
対 象 : ヤングアダルト向け
雰囲気 : 中世ヨーロッパ
結 末 : まあハッピーエンド
イラスト : 文倉 十
装丁者 : 荻窪 裕司(META+MANIERA)
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【100字紹介】
ロレンスとホロは、ホロの伝承が直接残るという
材木や毛皮の市場として知られる町・レノスへ。
町には奇妙な雰囲気が漂っており、ロレンスは大きな儲け話を持ちかけられる。
一方で、旅の終わりが見えてきたホロは…。



中世ヨーロッパ風の世界を舞台に、
剣や魔法ではなく、お金を巡って戦う主人公・行商人のロレンスと、
旅の道連れ、故郷を探している少女の姿をした賢狼ホロを描くシリーズ第5巻。


第5巻は、ホロの伝承が直接残る材木と毛皮の町・レノスでのお話。
レノスへやってきて早々、何やら不穏な空気を感じる2人。
常宿で、奇妙な商人・エーブに出会い、
無口な宿の亭主アロルド・エクルンドに気に入られ、
年代記作家であり、町の五十人会議の書記であるリゴロの書庫で
ホロの故郷に関わる伝承の書かれた本を探し。
そして持ちかけられた大きな儲け話は、
ホロを質草に高額の資金を捻出するという条件つき。
一方で、ホロが切り出した一言。
「ここで旅を終わろう」。

ロレンス、今回もまたピンチ。まあいつものことですが。


全般に、今回はちょっとテンポがいまいちかな、と思ったのですが、
それは読み方も悪かったのかもしれません。
一体何ヶ月かけて、ちまちまと読んだことか(苦笑)。
でもやはり、少し心理描写が実際の動きよりも多いかな、という印象。
今までももちろんありましたけれど、今回はより目立ったというか。
そしてちょっと、理詰めすぎますかね。
いや、とても正しいし、的確なのですけれども。
ちょっと心理描写するには文章が鋭すぎる気はします。
他の作家さんで同じく理系の方には、
更にもっとごつごつしている方もいらっしゃいますから、
それを考えるととても滑らかで綺麗だとは思うのですけれども、
やはりちょっと、なんでしょうか、バランスが悪いような感じはします。
もう一息。

しかしロレンス…何をしているのか。
そろそろ、夢を変えた方がよくないですかね?
まあ、遠い大きな夢よりも、刹那刹那のたのしいことを続けたい、
失いたくないというのは分かりますけれどもね。
人は、何かを求めていくリスクよりも、
一度手に入れたものを失うリスクの方が大きく感じるもの、
というのは経済心理学で登場するお話ですが、まさにその状態なのですね。


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文章・描写 :★★★
展開・結末 :★★★
キャラクタ :★★★+
独 自 性 :★★★+
読 後 感 :★★★
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菜の花の一押しキャラ…クラフト・ロレンス


「俺は儲けと取り返すより、主導権をお前から取り戻したいよ」(ロレンス)
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