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●「科学哲学の冒険」戸田山 和久 [読書レポート]

「科学哲学の冒険 サイエンスの目的と方法をさぐる」戸田山 和久
科学哲学の基礎から最新まで対話形式で紹介


科学哲学の冒険―サイエンスの目的と方法をさぐる (NHKブックス)

科学哲学の冒険―サイエンスの目的と方法をさぐる (NHKブックス)

  • 作者: 戸田山 和久
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2005/01
  • メディア: 単行本


読了日:2012.03.20
分 類:一般書
ページ:294P
価 格:1120円
発行日:2005年1月発行
出版社:日本放送出版協会(NHKブックス1022)
評 定:★★★★★


●作品データ●
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テーマ: 科学哲学
語り口: 対話形式
ジャンル: 一般書
対 象: 一般向け
雰囲気: 易しいが広範
カバー装画: カズモトトモミ
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【100字紹介】
世界をまるごと理解したい科学。日進月歩の科学の足場を補強する科学哲学。
「法則」「理論」とは?「科学的説明」とは?
演繹、帰納…何気なく使う科学の手法を哲学で考える!
平易なことばの対話形式の科学哲学入門書



評価を書いてみてびっくり。
あれ、こんなに高評価!?

科学哲学の入門書です。対話形式です。
参加するのは3人。

センセイ…科学哲学を専門にする大学教員
柳田リカ…理学部3年、生物物理学専攻の理系女子
塚本テツオ…文学部哲学科3年、フランス現代思想オタクの文系男子

…な、名前が…なるほど。
ところどころにセンセイの独白的解説が入りながら、
3人の楽しげな議論が繰り広げられます。
とにかく、分かりやすいです。
哲学者が書くような文章なんて難解で、どうせポップな雰囲気にしたって、
やっぱり分からないことばっかり並べるんじゃないの…?と思いきや、
それはそれはわかりやすくて、むしろびっくりしました。


この本を読む前、理系たる菜の花は、
科学哲学にそんなに期待はしていませんでした。

「科学は科学だ、哲学者になんか考えてもらわなくても、
 独自の世界でやっていけるよ!」

…などと、ちょっと…いや、実はかなり、思っていました。

「科学を哲学する?何それ?科学のおまけ?」

みたいな。

でも今は反省してます…!
科学をここまで真面目に深く考える哲学があるなんて、
むしろ理系で、ずっと科学の中にいたと思っていた自分の方がずっと、
科学をいい加減に扱ってきたのかもしれない、と。
こんなに科学すること、目指していくべきものについて、
考察したことなんてなかったかもしれない、と。
はい、とても面白いです、科学哲学。

同時に、「哲学」という学問自体にも興味が湧いてきました。
今まで哲学に抱いていた気持ちは、勝手な思い込みなのではないか、というような。
更に更に、今まで何気なく通り過ぎていた色々なことにも、
もっと考察する余地が山ほどあるのではないか、ということにも気付かされました。
読書案内にあった本、読んでみようかなあ…。


それにしてもラストは…あー、ごちそうさまでした!


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文章・展開 :★★★★
簡 潔 性 :★★★★★
学 術 性 :★★★★★
独 自 性 :★★★★★
読 後 感 :★★★★
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