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●「来鳴く木菟 日知り月」高里 椎奈 [読書レポート]

「来鳴く木菟 日知り月 薬屋探偵怪奇譚」高里 椎奈
オカルトファンタジー薬屋探偵怪奇譚第6作


来鳴く木菟 日知り月 薬屋探偵怪奇譚 (講談社ノベルス)

来鳴く木菟 日知り月 薬屋探偵怪奇譚 (講談社ノベルス)

  • 作者: 高里 椎奈
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/11/07
  • メディア: 新書


読了日:2013.11.17
分 類:長編
ページ:222P
価 格:800円
発行日:2012年11月発行
出版社:講談社ノベルス
評 定:★★★


●作品データ●
----------------------------
主人公 : 座木、リベザル、秋など
語り口 : 3人称
ジャンル : オカルトファンタジー
対 象 : ヤングアダルト寄り
雰囲気 : 理屈っぽい
結 末 : 解決
オブジェ製作・撮影 : たかせひとみ
カバーデザイン : 斉藤 昭 (Veia)
ブックデザイン : 熊谷 博人・釜津 典之
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【100字紹介】
ボルダリングの練習中、密室で死亡した男の遺体の口から
「深山木薬店」の名刺が出てきたという。
現場に現れるピンクの靴の女の子、ヘラがもたらす「よくないもの」の情報、
謎の日記、連続する事件。シリーズ第6作。



「薬屋探偵妖綺談」から「薬屋探偵怪奇譚」へ移行しての6作目。
5作目が、薬屋から少し離れて、メインが佐々稀一という探偵助手でしたが、
今回はまたいつもの3人に戻り、本編です。

唐突に、高遠さんが深山木薬店を訪れます。
ボルダリングの練習中、密室で死亡した中年男性の遺体の口から
「深山木薬店」の名刺が出てきたのだというのです。
高遠さんは事件担当者ではないですが、
事件を担当する九署の來多川さんから聞いたらしく。
そして最初に名刺を隠したのは悠竒さん。
相変わらず、何だか読めないキャラです。

動き始めた深山木薬店で、とりあえず秋は高遠さんに張り付き、
リベザルは、密室事件の捜査中にピンクの靴の幼い女の子に出会い、
座木は店番中に「外来のよくないもの」についての情報をもたらした
ヘラを助手として、こっそり独自調査を開始。
各章の冒頭に掲げられる謎の日記と、連続する事件の関係は?
…というミステリ仕立て。いや、一応ミステリらしいですが。
でも相変わらず、ミステリではないですね。
独特の雰囲気を醸し出す作品というのは間違いありません。

今回は比較的出番の多い、夢魔のヘラさん。
似たような種族だから、座木とはうまくやれるのかと思ったものの、
最後までいってみると「そうかー、いい雰囲気とかはないんだね…」と。
さすが妖。人間の尺度では測れません。

刑事陣は、秋にべったりされる高遠さん、
いつも通り真面目だけど話がどこかへ飛んでいく來多川さん。
いつも通り不真面目で何かがどこかに飛んでるんじゃないの、の悠竒友紀。

あとは、意外に父娘愛が深かった志津上家と、
座木のカウンセリングで、妙な方向に向かっていった里見千明あたりが、
今回のゲストキャストでしょうか。
(ところで座木の天職は、心理カウンセラーな気がしてきたのは私だけではないはず。)

あ、被害者の三角(みかど)さん一家もですね。
息子の英助は普通の名前ですが、降助(ふるすけ)はあんまり…、と思ったら、
更に奥さんが星羅(せいら)さんで驚愕。
そういえばこの作品では変な名前の人ばかりだから、まあ読めるだけ…、、、
最初、「しずかみなせ」もてっきり、
「静 水瀬」とかそんな名前だと思いましたしね。
切る場所が違った。。。「志津上 那世」ね。


それにしてもついに、灯視さんの依頼内容が明らかに…!
僅か一言で、一気に次に繋がりましたね。
さて、今後どうなっていくのか…!


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文章・描写 :★★
展開・結末 :★★★
キャラクタ :★★★
独 自 性 :★★★+
読 後 感 :★★★
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菜の花の一押しキャラ…座木

「良い事も悪い事も、永遠に変わらない事はないと私は思います」(座木)

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