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●「伯爵と妖精 紅の騎士に願うならば」谷 瑞恵 [読書レポート]

「伯爵と妖精 紅の騎士に願うならば」谷 瑞恵
妖精と謀略とドキドキの英国風ファンタジー


伯爵と妖精 紅の騎士に願うならば (伯爵と妖精シリーズ) (コバルト文庫)

伯爵と妖精 紅の騎士に願うならば (伯爵と妖精シリーズ) (コバルト文庫)

  • 作者: 谷 瑞恵
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2007/12/26
  • メディア: 文庫


読了日:2012.04.24
分 類:ライトノベル
ページ:281P
価 格:514円
発行日:2008年1月発行
出版社:集英社(コバルト文庫)
評 定:★★★+


●作品データ●
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主人公 : リディア・カールトン
      エドガー・アシェンバート
語り口 : 3人称
ジャンル: 英国風ファンタジー
対 象 : ヤングアダルト向け
雰囲気 : 少女漫画風
結 末 : 一応決着、次に続く
イラスト: 高星 麻子
装 丁 : 織田 弥生
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【100字紹介】
英国、ヴィクトリア朝時代が舞台のファンタジー・ライトノベル第13巻。
婚約発表を済ませたものの、すれ違うリディアが、巨人に妖精界に連れ去られてしまう。
姿を変えて人間界に戻るも、エドガーは気付いてくれず…



シリーズ13巻目、本編に戻ります。
前巻の短編集で、最後に収録されていた
リディアの両親の馴れ初め話「学者と妖精」が予備知識になっています。
というわけで、今回はエドガー側ではなく、
リディア側の家系から問題勃発です。

突然、リディアの母の親戚を名乗る青年たちがやってきて、
母の故郷が大変なことになっていると言い出します。
リディアはそれを救うための鍵になりうる人材だとも。
婚約中の身でもあるリディアは、無茶はしない、と思いつつ、
ちょっとしたエドガーとのすれ違いで、傍を離れてしまったときに
トラブルに巻き込まれ、巨人・トローによって
妖精界に連れ去られてしまい、帰れなくなってしまうのです。
どんなことをしてでも人間界に戻り、エドガーの傍らに…、
と、取り換え子(チェンジリング)の魔法を使って
人間界に戻るリディア。しかしその姿は、元の姿と似ても似つかないもので…、
かと言って、リディアであると名乗り出てしまうと魔法が解けてしまう…、
リディアと名乗らず、しかしエドガーに正体を気付いて欲しい。
難しい局面ですが、エドガー側から見れば、
突然婚約者が行方不明になって心配しているところに、
見知らぬ女の子が、しかも何やらリディアのことを知っていそうな様子で
近づいてくるなんて、とてつもなく怪しい、何か陰謀を仕掛けられている、
と警戒するのが当然でもあり…。
その辺の書き方がちょっと残酷なぐらい、リアリティをもっていて、
とても良かったです。


それにしても、初期の頃と比べて、このラブラブっぷりは何!?
というくらい変わった主人公たちですが、
本人たちの意思とは無関係につくづく色々なことが起きてしまう2人です。
いや、でも今回の登場人物の中では、トローの哀れさが際立っていました。
残りページが少ないけど、これ解決するのかなー?と思っていたら
まさかあんなあっさりと片付けられてしまうとは。
前評判(?)が高かっただけに、余計びっくり。
しかし、これで終わってしまうわけではないですよね。
山ほどの布石が置かれました。
今後、もっともっと大きな問題が、どどーんとやってきそうな予感です。


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文章・描写 :★★★+
展開・結末 :★★★
キャラクタ :★★★★
独 自 性 :★★★★
読 後 感 :★★★
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菜の花の一押しキャラ…リディア・カールトン

「心配しなくていいぞ。きちんとあやまる相手には、寛大な気持ちで許すのが紳士ってもんだ」
許してもらえたと素直に受け止めて、レイヴンはニコをちょっと尊敬した。さすがに紳士なんだと思った。
「ではこれからも、見捨ててもいいのですね」
「お…おう」                 (ニコ&レイヴン)


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